名古屋地方裁判所 昭和53年(わ)1695号 判決
右罰金を完納できないときは金一万五、〇〇〇円を一日に換算した期間(端数は一日に換算)被告人を労役場に留置する。
この裁判確定の日から三年間右懲役刑の執行を猶予する。
(罪となるべき事実の要旨)
被告人は、名古屋市熱田区新宮坂町三九番地大澤ビル二階において、清水歯科の名称で歯科医業を営んでいる者であるが、その業務に関し自己の所得税を免れようと企て
第一 昭和五〇年分の実際所得金額は四、五八〇万二、三二五円であり、これに対する所得税額が一、九三四万一、五〇〇円であつたのにかかわらず、診療収入の一部を除外して仮名預金を設定し、かつ仮名で割引債券を購入する等の方法により所得の一部を秘匿したうえ、昭和五一年三月九日、名古屋市熱田区花表町一丁目一四番地所在熱田税務署において、同税務署長に対し、所得金額が二、一八二万四六一円であり、これに対する所得税額が五二〇万八〇〇円である旨の虚偽の所得税確定申告書を提出し、もつて右不正の行為により正規の所得税額と右申告税額との差額一、四一四万七〇〇円を免れ
第二 昭和五一年分の実際所得金額は四、八七八万二、四三一円であり、これに対する所得税額が二、一一二万四、〇〇〇円であつたのにかかわらず、前同様の方法で所得の一部を秘匿したうえ、昭和五二年三月八日、前記熱田税務署において、同税務署長に対し、所得金額が二、一八三万五五五円であり、これに対する所得税額が五〇六万一〇〇円である旨の虚偽の所得税確定申告書を提出し、もつて右不正の行為により正規の所得税額と右申告税額との差額一、六〇六万三、九〇〇円を免れ
たものである。
(適用した罰条)
所得税法第二三八条第一項、懲役の併合罪加重につき刑法第四五条前段、第四七条、第一〇条(第二の罪の刑に加重)、罰金の併合罪加重につき同法第四八条二項、換刑処分につき同法第一八条、懲役刑の執行猶予につき同法第二五条第一項
昭和五四年一月六日
裁判所書記官 服部義廣
(裁判官 橋本享典)